底倉温泉 函嶺 に行ってきた

以前から気になっていた、箱根の底倉温泉に浸かりに行ってきました。
 
ちょっと前に底倉温泉には行ったのですが、入湯せずに帰ってしまい、ずっと引っかかっていました。
 
場所は、有名な温泉地である宮ノ下温泉のすぐお隣で、ほとんど同じ地域ということから、有名宿泊施設が多い宮ノ下温泉の陰に隠れる存在でした。
 
底倉温泉は箱根7湯の一つに数えられ、古い歴史のある温泉地で、豊臣秀吉が小田原攻めの際、将兵を労うために蛇骨川の河原に設けた、太閤の岩風呂、が有名です(以下の写真、参照)。
 
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今回は、箱根登山鉄道小涌谷駅で下車し、まともな歩道のない国道1号を、跳ね飛ばされるんじゃないか、とヒヤヒヤしながら歩いて、太閤の岩風呂、を見物し、日帰り入浴に特化した、函嶺、という元温泉旅館に向かいました。
 
函嶺はネット上の情報では、宿泊可能、のように記載されているものもありますが、女将の話では、もう宿泊はやめにした、ということでした。
 
風呂も、土曜日でしたが、外湯の露天風呂一つだけだったので、入湯客をさばくのが難しく(見知らぬ人同士を混浴にはできないでしょう)、私は1時間半待ちでした。
 
結構、男女のペア(夫婦か?)が多いので、貸切、という形になってしまうのだと思います、私は気楽な一人旅ですけどね。
 
こういう情報はネット上にはないので、興味ある方、これから行ってみよう、という方はご注意願います。
 
ネットは一切やっていないので、函嶺に直接問い合わせるのが一番です、電話でね。
 
女将も、書いた方が削除するなり書き改めてくれたらいいのですけどね、と話していました。
 
で、建物は、大正期のもので、ネット上にはいろいろな情報がありますが、お医者さんの個人の邸宅だったようで、外観、内部(玄関先)は、大正の香りに包まれています。
 
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函嶺は早川と蛇骨川の合流点の断崖絶壁上にあり、ロケーションは最高です。
 
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露天風呂は脱衣所が付属し、引き戸を開けて浴室に入ると、3人も入れば満員となる、控えめな四角い浴槽があります。
 
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この露天風呂は竹林に囲まれていて、一部、紅葉の山の斜面を遠くに見ることができます。
 
紅葉の盛りは過ぎてしまつたのですが、最盛期には、函嶺、自体がきれいに色づいた木々に埋まるようで、素晴らしいです。
 
眼前に広がる竹林に目をやりながら、ゆっくりとお湯に浸かりました。
 
泉質は、刺激の少ない、当たりのいい、ナトリウム-塩化物泉で、私、この種の温泉が大好きです。
 
露天風呂の温度は、そう高くなさそうでしたが、貸切状態、だったのでゆっくり、ゆったり、浸かることができました。
 
普段なら、入湯している間に、一度、頭が空っぽになってから、あれこれ空想して思索を楽しむですが、今回はそういう好ましい状態にはなりませんでした。
 
箱根でお湯に浸かっていると、いいアイデアが浮かぶことが多いのです、私の場合。
 
小一時間ほど湯船で過ごしました。
 
着替えをしていると、女将が声をかけに来ましたが、次の方がいたようです、もう、夕暮れ時だったのですが。
 
本館に戻り、女将に一声かけて、函嶺、を後にしました。
 
とってもいい湯でした、いつまでも続けてくれるとありがたいのですが、女将が建物の痛みが進んでいることを心配しているようで、先行きがちょっと心配です。
 
蛇骨川にかかる八千代橋を渡り、ゆっくり歩きながら、宮ノ下の駅に向かいました。
 
そのまま電車に乗って帰るつもりでしたが、体が軽くなったこともあってか、自然と歩みが進み、国道1号を大平台まで歩いてしまいました。
 
そして…、大平台の、姫乃湯、のとっても熱い湯が恋しくなり、入湯してしまいました。
 
姫乃湯でも1時間ほど過ごし(お湯が熱いので浸かっている時間はほんの少し)、すっかり冷え込んだ大平台の小さな温泉街を通って、慣れ親しんだ駅で寒さを感じながら電車を待って、帰宅の途に就きました。