都立高校改悪の実相1

自分の子供だけは、特別であり、いや、特別であってほしい、そして、特別扱いをしてほしい、という親の下心に、鋭く切り込んだのが、イシハラの推進する都立高校改悪の実体である。
 
野坂昭如が、指摘しているように、イシハラは、人の内面にあるドロドロしたものを露出させることによって、自分の側に取り込むという手法を用いる。
 
東京都の親たちは、まさに、この手法の虜になってしまい、思考を停止し、ただただ、教育産業を頼み、金銭を子供にぶち込むという学力向上レースに参加してしまった。
 
そして、イシハラシンパとなり、都立高校改悪に賛美さえ送る始末だ。
 
だが、そこには、社会全体で繁栄するという視点は皆無であり、極めて狭量な個人主義に支配された、経済格差による教育格差を容認し、いや、推進する政策が強引に進められている。
 
この公教育改悪を推進させる原動力は、まさに、この記事の最初にあげた、特権、特権意識なのである。
 
心の奥底にあり、悟られまいと、ひた隠しにしているものを、イシハラによって白日の下にさらされた親たちは、彼の軍門に下り、協力者となった。
 
その最たる組織が、東京の中心部にある都立H高校だろう。
 
この高校、いつの時代も、極めて政治的に右往左往する変な学校だ。
 
果たして教育機関なのか?
 
私には、教育行政の広告塔にしか見えないのだ