大学院時代の先輩がいる某大医学部を訪問するために、大阪、へ出かけました。
そのついでに、以前から気になっていた、心斎橋にあるうどん屋、川福本店、へうどんを食べに行きました。
夜8時近く、しかも、雨の中、地図で確認して出かけたのですが、本筋より三軒ほど横道に入ったところで、しかも、目立たない古ぼけた店構えだったので、なかなか見つけることが出来ませんでした。
で、行ったり来たりを繰り返したのち、工事現場の警備員のおじさんに、うどん屋知りませんか、と訪ねたところ、その地点から目と鼻の先に目指す川福本店があることを教えてもらいました。
おじさん、ありがとうございます、ホテルを出るときに傘を持たなかったので、すっかりびしょ濡れで、諦めかかっていたのですが、何とかたどり着くことが出来ました。
目立つ看板など掲げていないので、しかも年季の入ったお店ですからね、不覚にも見落としてしまいました。
で、入店し、一階のカウンター席に着き、メニューを見るふりをして、すかさず、きつねといなり(小)を注文しました。
注文した品が来るまで、店の中をキョロキョロ眺めていましたが、カウンターの上に、たくさんの色紙が飾ってあることに気づき、それらを観察していました。
芸能人のだろう、と思いましたが、どれも、達筆、というか、風情のある筆致のサインが多くて、よくよく見ると、歴代の総理大臣経験者のものでした、ビックリしました。
座った席の真上には、あの角さんこと、田中角栄氏の色紙が掲げられていました、しかも、印、が押してあり、こういうのはどうやって書くのだろうか、後日、秘書が送ってくるのかなあ、などと色々と想像して楽しんでいました。
そうこうするうちに、ゆであがりのタイマーが鳴り、お兄ちゃんがうどんを釜からあげて、きつねの出来上がりとなりました。
カウンター越しに、調理場が見えるので、自分の注文した商品が、いまどんな調理過程にあるのか、丸見えなのがいいですね。
うどんが運ばれてきて、いよいよ試食タイムです。
で、肝心なうどんの味ですが、関西とはいえ、濃厚で、しっかりとした出汁で、ちょっと濃いかなあ、と一瞬感じましたが、気をつけないとクセになりそうな味です。
うどん自体は、普通かな。
おいなりさんは、とても美味しかったですね、ゴマがとてもいいアクセントになっていて、味付けも、辛くなく甘くなく、ちょうどいい加減で、病みつきになりそうな味でした。
わたし、基本的に、おいなりさんが嫌いなので、これまでの人生で、一番気に入ったおいなりさんでした、この店のは。
以下に、他から転載したきつねうどんとおいなりさんの写真を載せておきます。
雨で冷えた体に、温かいきつねうどんは、しみました。
また訪れてみたいお店です、川福本店は。