長崎のことⅡ

長崎の名物といったら、まずはカステラ、そして、チャンポンが浮かびます。



空港からホテルに到着するや、ホテルのかわいいフロント係の女の子に、近場で美味しいチャンポンが食べたい、と相談しました。

駅前のある店を紹介してもらい、すぐに出かけました。東京からチャンポンに直行、という具合ですね。

大盛りを注文し、ジャズの流れる中華料理屋で、手持ちぶさたに、チャンポンが運ばれてくるのを待っていました。

運ばれてきたのは、まさに、チャンポンらしいチャンポンでした。

チャンポンを食べるのは、ほんと久しぶりです。何年ぶりか忘れるほどです。

味は、普通でしたが、ちょっと豚骨の臭いが鼻につきました。

子供の頃は、よくチャンポン食べたのですが、東京は、チャンポンはあまり見かけないですね。

小学生の頃、チャンポンのことを作文に書いたら、担任の女性教師がチャンポンを知らず、ビックリしました。その時、説明するのがやっかいでした。

チャンポン発祥の店、というのが大浦にあるんですが、とくに行きませんでした。

白い豚骨ベースのスープは、最近の私には、少々重く感じました。


カステラは、大小さまざまな店があり、それぞれ味を競っているんでしょうけど、今回は、情報を収集せずに来たので、結局、ある有名なブランドをおみやげに買って帰りました。

ほとんど役に立たない情報ですね(笑)。


長崎に来たら必ず食べようと決めていたものがもう一つあります。

吉宗という店の、茶碗蒸しです。

以前所属していた研究室のすぐ近くに、東京支店の1つがあり、そこの茶碗蒸し定食が大のお気に入りだったもので、絶対に本店で食べてやるぞ、と言う意気込みで?(笑)、長崎に来ました。

ここの茶碗蒸しは、どんぶりほどの大きさで、初めて食べたときはビックリしましたが、茶碗蒸しを主菜にして、ご飯を食べる、というのは珍しいことじゃないかと思います。

夕刻、路面電車に乗って、吉宗の本店まで行きました。

店自体は、古びていて、よくある昔ながらの飲食店、といった佇まいでした。

東京で言えば、柴又帝釈天の界隈にある、川魚料理の古い店に、雰囲気がそっくりです。

入り口に、案内の男性がいて、昔風に言うなら、下足番でしょうか、歴史と伝統を感じさせます。

座敷に上がり、さっそく注文しました。

店員さんが、15分ほどかかりますが、大丈夫ですか、と聞いてきました。

蒸す時間だろうと勝手に解釈し、はい、と返し、大人しく待っていました。

蒸し寿司とセットになった茶碗蒸しを注文しました。

蒸し寿司は、初めてで、とくに普通でしたが、でかい茶碗蒸しは、懐かしい味で、大満足でした。

本店は、出島の近くの有名な商店街にあり、そこから眼鏡橋まで歩き、市役所まで出て、路面電車でホテルまで帰りました。


出張2日目の昼、ちょうどサクラが満開で、昼ご飯を、外で食べようと決め、弁当屋で、おにぎりとおかずを手に入れ、原爆資料館まで歩きました。

あたりにはサクラが綺麗に咲き誇っていて、ベンチに腰掛け、花見をしながら、花見弁当を楽しみました。

資料館の入り口付近にアイス屋の屋台が出ていて、デザートに、100円のアイス(シャーベットに近い)を購入し、なめながら、平和公園まで歩きました。屋台は、二台出ていたんですが、両方とも食べてみましたが、同じ味でした。

このアイス、名物なんですかね、調べてないけど。


そして、不思議なネーミングの定食、トルコライス、の話となります。

長崎に来て、レストランのメニューに、トルコライス、の文字を見つけました。

なんだろう、と思いつつ、商品サンプルを見ると、豚カツとスパゲッティー、それにピラフの盛り合わせでした。

何でこれをトルコライスというのか、皆目見当も付きません。

トルコにまさか、こんな洋食メニューの組み合わせ料理があるはずもなく、あれこれ想像を巡らしましたが、帰って、調べてみようという結論に達しました。

ノートパソコンを持ってきていないので、インターネットに接続できないのは、少々、痛いです。

ともかく、一度食べなきゃと考え、着いた日の夕食に食べることとしました。

駅前を夕方うろついていると、弁当屋に、トルコライスの弁当を見つけました。

私、孤独を愛するもので、出張先のホテルで、弁当を1人寂しく食べるのが、結構好きです。

気楽だしね。

それで、トルコライス弁当を購入して、ついでに、デザートのドーナツも買い、ホテルの自室に戻りました。

近くにある某有名レストランチェーンの店では、弁当と同じ内容のトルコライスが結構な値段だったので、850円の弁当に切り替えたというのが、本音です(笑)。

その味は、とくになんと言うこともありませんでした。単なる、洋食の組み合わせです。

トルコライスの有名店が、あるんでしょうけど、それは、洋食の有名店でしょうね、多分。

その夜、珍しく、ラーメンが食べたくなりました。それも、カップ麺です。

近くのスーパーに行き、カップ麺を買い、部屋のポットでお湯を沸かし、サッカーを見ながら、カップ麺をすすりました。

この気ままな時間が、出張の醍醐味なんです。でも、気を付けないと、デブになります。