梅雨の箱根、少々憂鬱な気分を抱えて

梅雨の箱根を旅しました。

こんな時に、と思われるかもしれませんが、例年、あじさいの季節には箱根を旅して、のんびりするのが習わしとなっていましたので、今年も色々迷いましたが、思い切って出かけました。

温泉地学研究所の地震関連のデータをずっとチェックしていたのですが、地震の回数が減る傾向にあったことも、箱根行きを決断する材料になりました。

泊りです、いつもの宿に。

明らかに観光客の数が少ないです、電車がすいているのが一目瞭然です。

箱根湯本駅前は週末というのに、人出が少ないのがハッキリわかりました。

箱根観光の目玉である、大涌谷とその周辺、が入山規制で立ち入ることができないのですから、観光的には厳しいですね。

湯本辺りで温泉に入るだけでは観光になりませんからね、それこそ、小田急が発行している箱根フリーパスのルートのごとく、箱根山を中心として、芦ノ湖を含めて、ぐるりと一回りしてこその箱根観光ですから。

で、私は、肉体的にも、精神的にも、極限状態に陥っていたのですが、うつ状態の常として、決められずグズグズとしていたため、大平台あたりでは、あじさいの見頃を、少々、外してしまいました。

去年は、もう一週間ほど早く箱根に出かけ、ちょうど見頃だったのですが、まあ、致し方ありません。

小田急で小田原まで行き、いったん下車し、守谷のパンでおやつ用のあんぱんとぶどうパンを購入して、また、駅に戻り登山鉄道に乗って湯元へ。

乗客が少ないですね。

湯本で登山電車に乗り換えるのですが、いつものような賑わいはありません。

それと、かすかに硫黄臭がするのです、これまでに登山鉄道では感じたことはなかったのですが…。

普段はホームで立ち売りをしている饅頭の売り子さんが、登山電車の車内まで入ってきたのは、それだけ車内が混んでいないということでしょう、初めて見ましたから、そんな風景は。

でも、静かなのはいいですね、あたりに気を配り、緊張する必要がありませんから。

曇り空、時々雨、の中、電車はいつものように急坂を登って行きます、沿線のあじさいをかすめながら。

そして、下車駅に到着、雨が止んでいるうちに宿へと急ぎました。

途中も、いつもは感じなかったかすかな硫黄臭がしました、やはり、何かしらの変化はあるようです。

谷側の景色を眺めて、ボーっとしたかったので、谷に面した部屋を希望しましたが、これまではなかなか希望通りにいかなかったのですが、今回は、たぶん、利用者が少ないために、景色のいい部屋に通されました。

荷物を解き、窓側に置かれた椅子に腰かけ、霧雨に煙る箱根の谷(下に流れるのは早川です)を、予定通りに、ボーっと眺めて過ごしました。

うつな気分が晴れることはありませんでしたが、こういう時間が今の私には必要です。

酒でも飲んでのんびりしようかと、安物のシャンペンを持参しましたが、結局飲まずじまいでした。

備え付けの冷蔵庫の冷却力が低く、飲みごろに冷やすことができなかったからです。

温泉に浸かり、ほどなくして、夕食の時間、変わりの映えのしない会席膳です。

それをすっかり平らげて(うつの割には卑しく食欲がある)、のろのろと部屋に戻りました。

その後は、温泉タイムです、ずいぶん長く入っていましたね、2時間くらいでしょうか、宿泊客は他にもいたのですが、入浴中、誰にも会いませんでしたね、完全貸切状態です、いい時間を過ごせました。

運よく、宿泊中には有感地震はなく、ゆっくり過ごすことができました、宿の方の話だと、前日の早朝には大きな揺れで起こされたそうです。

あじさいも見頃は過ぎていたのですが、それなりに楽しむことができました。

ずいぶん前のことになりますが、しだれかかるあじさいで有名だった大平台のトンネルですが、最近は、あじさいの病気もあって、寂しい限りです(以下の写真)。

イメージ 1

だらだら書いてきましたね、この辺で、終わりとしましょう。