Railways を観た

封切り当日の、レイトショーに行きました。
 
いつもの映画館に駆け込むと、もう上映開始寸前でした。
 
ぎりぎりセーフ。
 
感想ですが、久しぶりに、さわやかな空気、を感じることができた映画でした。
 
理屈は色々と付けられるのかもしれませんが、映画に気負いがなく、すっと入っていける感じでした。
 
俳優も、器用で個性的な人が多く、しかも、その個性が確立しているので、安定感のある演技でした。
 
主役を演じた、中井貴一は、何を演じても、中井貴一ですね。
 
夫婦の組み合わせに、若干の違和感を感じましたが、それは好みの問題でしょうね。
 
奈良岡朋子橋爪功佐野史郎などなど、脇役が、素晴らしすぎます。
 
 
 
49歳でエリートサラリーマンを捨てて地方電鉄の運転手に転職する主人公と、自分の年代が近いこと、老いた親のことなど、身につまされることもありますし、共感できるところもたくさんありました。
 
この映画では、自分の好きな仕事をやることの幸せを、率直に、生き生きと描いていて、分かりやすい内容だったと思います。
 
私は、好きな仕事に就けた幸運を、この映画を見ながら、かみしめました。
 
たくさんの紆余曲折があったけど、結局、諦めず、願い続けて、それに向かって努力することの大切さを、再確認しました、この年になってね。
 
この映画は、こうすべきだ、という妙な押しつけがなく、とても心地よく鑑賞することができました。
 
以前、この映画の舞台になった、出雲地方を訪ねたとき、出雲大社まで一畑電車を利用したのですが、始発駅と終点の出雲大社前駅のことは、おぼろげながら覚えているのですが、沿線の風景など、すっかり失念してしまいました。
 
確か、日本的な風景で、どことなく懐かしさを感じさせる沿線風景だったという、ぼんやりとした記憶があるのですが、他の記憶とゴチャゴチャになっており、私の頭の中では、整理できていません。
 
整理する必要もないけどね。
 
出雲大社前駅は、古い小さな駅で、その佇まいも、駅舎の内部の様子も、使い込まれて古びたものでした。
 
なんとまあ、貧乏な電鉄もあるものだ、まだこんなものを使っているだ、と驚いた記憶があります。
 
でも、古いものを大切に使い続けるということが、この一畑電車の信条だったんですね。
 
自分の不明を、恥ずかしく思いました。
 
80年もの間、デハニ50形という電車を大切に使い続けたことで、この会社の心意気が伝わってきます。
 
裏辺研究所さんのサイトから、その電車の写真を拝借しました。
 
イメージ 1
 
 
生きるために、仕事は、誰もがしなくてはなならないことですが、それとどう向き合うかで、人生が、大きく変わってしまうので、とてつもなくやっかいなしろものですね。