新設都立高校

廃校になった都立高校を調べていたら、都立のある新設高校のホームページに行き着いた。

その高校のトップページには、東大、国立、マーチ、早稲田、の文字が躍っていた。

ああ、思わず脱力。

たぶん、成績上位者が稼いだ延べ合格者をそのまま掲示しているのだろうが、例えば、10名有望な生徒がいたら、ひとり2~3校合格するとして、30校近く、有名ブランド校の合格者数を得ることが出来る。

私立がよく宣伝に使う手である。

30名の成績優秀者がいたら(特進など)、100名近く、有名大学への合格者(延べ人数)を得ることが出来る。

国立だからといって、すべての大学が充実しているわけではないし、入学難度も必ずしも高いわけではないのだが…。

これが目的の学校なのだろう、噂によると、中等教育学校化される地域2番手校の、後釜に座るつもりらしい。

中等教育学校化することで、受験に特化するとともに、あぶれた者をこの新設校で拾おうと考えているのだろう。

公立の学校を、こういう理念で立ち上げる、というのは珍しいのではないか。

見たくないものを、見てしまった気がした。

この学校の生徒は、日々、どんな生活を送っているのだろうか。

地域1番手校では、東大、国立、と教員が連日ハッパをかけるようだ。

東京の西の外れらしいが、私の高校受験の頃には存在しなかった学校だ。

地域1番手校を進学校化したように、新設校も進学校化する腹づもりのようだ。

なんだか、大変な地域である。

世の中、というか、都の高校教育も随分変わったものだ。

何と競争し、何を得ようとしているのだろうか、その学校のサイトからは、教育理念というものが、私には伝わってこない。