昔の教育

自分の育った地域のことです。

小学生の頃、塾など行かなくても、勉強のよくできる子がいました。

ほんの少数ですが、教育熱心な家庭では、学習の習慣を付けさせていて、毎日、きちんと勉強していたようですが、それも、現在の進学塾に通う子供とは、比較にならないほど、少ない時間でした。

このグループに属する子供達は、普通の公立中学の教育において、優秀な成績を修めていました。

そして、都立の上位進学校に進み、結構濃密な教育プログラムで、急に、勉強させられることとなりました。

この、学習意欲が高く、現行の教育プログラムに適応した子供達は、高校入学と同時に突きつけられた、急激な学習量の増加に耐え、大学受験に見合うだけの学力を獲得しました。

といっても、難関校を目指す場合、都立高校の3年間の教育では、不足がありました。

ですから、都立高校は、大学進学者に占める浪人の割合が、非常に大きかったのです。

それは、都立高校の黄金期である、学区合同選抜制度時代でも同じでした。

面白いのは、黄金期といわれる時代では、都立高校入試は、全教科(9科目)を2日かけて試験し、その内容は、学校で学習する範囲に限定したものでした。

試験方法は、いわゆる○×式ですが、偶然性を排除した、よく検討された問題だったようです。

私も、中学生のとき、古い受験案内書で、その当時の問題を見たときがありますが、やりやすい、という印象を持った記憶があります。