学校群制度下の、第6学区の都立高校は、現在、あの手この手で、学校を盛り上げようとしているが、なんだか、元気がないように感じる。
私が受験した頃には、現在、両国高校に続く2番手校の、城東は存在しなかった。
なぜ、城東高校が作られ、新設にもかかわらず(確か、どの群にも属さなかったと思う)、他の旧制中学の流れを汲む高校をしり目に、2番手になったかは、知らないが、同じような例としては、八王子東がある。
前ふりが長くなったが、実は、多摩地区の話なのだ。
八王子東は、学校群末期には、中堅上位高校になっており、何処の群にも属さない単独選抜校?だったわけで、それもこの学校の、振興に関係していると思う。
その後、上位高校をごぼう抜きし、都立トップ高の一角を占めるまでになった。
八王子東の躍進は(一時期、このコピーをよく耳にした)、学校群以降の、多摩地区の学区割りに関係した、特殊事情があり、八王子東くらいしか、進学校化の対象がなかったのだ。
優秀な生徒が、行く先として、八王子東しか、選択肢がなかったようだ。
それと、八王子地区の進学熱の高さも、関係してる。
いま、都は、第二八王子東(都立翔陽)を作り、多摩地区の、進学熱の高さに対応しようとしていが、都の目論見である、有名大学進学実績をあげるためには、良い生徒を集められるかにかかっているだろう。
八王子東のような、選択肢がなかった頃と事情が違うので、思惑通りには行かないと予想している。
それと残念なのは、2番手校の、南多摩を、中高一貫校化してしまうことだ。
多摩地区の上位都立高を希望する中学生の選択肢が奪われてしまったのだ。
南多摩を希望する人は、中学受験が必要となってしまった。
代わりに、翔陽に取り込もうという考えと見たが。
多摩地区にある現存する都立高校を活性化するということで十分だろう。
なにも、翔陽を作って、教育資源(先生や予算)を、既存の高校から巻き上げることはなかろう、と思うのだが、そんなに八王子地区は、都立高校が不足しているとは思えないのだが…。
都立の滑り止めではない、本当の意味での私立上位校がないのが寂しい気はするが、学校は、もう十分あるだろう、というのが私の感想だ。
八王子地区の、父兄の陳情が多かったのだろうか?
各地区に、進学指導重点校と中高一貫校を、無理して作ることもないだろうに。
それも、6年一貫の中等教育をやったことのない連中が、そして、ここまで、都立高校を放置し、無茶苦茶にした連中が、予備校の真似は出来ても、まともな中等教育ができるとは、とても思えない。
私は、自分の子供を、そんな極めて実験的な学校に、たった一度の中等教育の機会しかない子供を預ける、勇気がない。
結局、既存の都立高校の選択と、切り捨て、そして、変な教育ブームに乗った、進学指導重点校と中高一貫校という、中身のない、ごまかし教育政策でしかないのだ。