ALWAYS三丁目の夕日(自分が生まれた頃)

ALWAYS三丁目の夕日見てきました。

東京の下町で育った僕には、とてもなつかしい映画でした。

時代背景は、ちょうど僕が生まれた頃です。映画のように、川の土手に立って、夕日に染まる東京タワーを見た記憶が蘇ってきました。今は高層ビルに隠れて、ずいぶん見にくくなりましたが。

僕が物心ついた時には(小学校の低学年くらい)、映画より、もうちょっと生活は豊かになっていました。でも、友達の家は、一家で本当に小さな町工場をやっていたり、内職の箱が部屋いっぱいにあったりしました。そんな貧乏人ばかりの町でしたが、みんな毎日を一生懸命生きていました。

僕の家は職人の家だったので、劇中に出てくる鈴木オートという町の小さな自動車修理工場と似た環境でした。地方から出てきた若い職人さんが何人かいて、家族のようにして一緒に生活していました。今は、みんなバラバラになってしまったけど…。

あの頃の思い出が、映画と重なって、なつかしさで、胸一杯になりました。

そして、子供の頃には見えなかった色々なことが、今の自分には理解できて、なんだかとても複雑な思いが心に去来しました。

自分の周りで、一生懸命に生きていた人たちが沢山いたことが、改めて思い出されました。

アメリカを真似たマネーゲームやIT長者という得体の知れない新たな貴族階級?がもてはやされている現在は、僕にとって、虚構の世界のようで、信ずることが出来ませんし、なんの感動も与えてくれません。

現実は厳しく、裏が必ずあるものです。しかし、あの頃は、誠実に、一生懸命生きる人が貴い、という世の中だったように思われます。僕も、そんな世の中こそが、人が生きるべき世界だと思います。