Nコン東京コンクール(中学校の部)感想

8月の上旬に、Nコン東京コンクール(中学校の部)を観覧しました。
 
いつもそう感じるのですが、課題曲、はどの学校も歌いづらそうでした。
 
自由曲になると、一転して、のびのびと、見違えるような素晴らしい演奏を聴かせてくれる学校が多かったです。
 
今年の中学校の部の課題曲は、ゆず、が作った、「友~旅立ちの時~」です。
 
ゆず、が作ると聞いたときは、どんな曲になるのか、もしかして、あのオリンピックの応援ソング?のような曲になるのでは、と思いましたが、ごくごく普通?な合唱曲に仕上がっていました。
 
繰り返しになりますが、合唱曲らしい曲を歌う機会は沢山あるので、音楽を広く親しむ、そして学校音楽教育というと言う観点からも、色々なジャンルの人が作った課題曲を取り上げることは、私はよいことだと考えます。
 
今回の演奏で一番ビックリしたのは、町田市の鶴川二中が、更なる進化を遂げていて、心に強く響く演奏を聴かせてくれたことです。
 
この学校は、このところコンクール上位入賞の常連で、それも、毎年、何かしらの成長?進化?を見せてくれます。
 
鶴二らしい演奏とは、元気のいい、中学生らしい、少し突っ込み気味の演奏、という固定観念がありましたが、更なる洗練を経て、素晴らしい合唱団に成長してます。
 
指導されている先生の指揮ぶりも元気はつらつとしていて、とても楽しいですね、初めの頃は、少しオーバーアクションかなあ、と思いましたが。
 
先生の熱意とそれを受け止める生徒の息が合っているからこそ出来るもの、なのでしょうね。
 
それぞれの団が、その個性を、表現を、素直に表現してくれることが大切で、優劣をつけたりすることが本質ではありませんが、心に響く演奏、には素直に感動と感謝の意を示したいです。
 
鶴二の演奏は、圧倒的でした、今回。
 
私の個人的な趣味としてですが、鶴二と同じ町田市にある、同じく有力校の1つである、堺中学、の女声の質、がとても気に入りました。
 
言葉もハッキリ明瞭で、聞きやすく、しっかりした、中学生らしい演奏に感じました、でも、審査員の評価は高くなかったですね。
 
少し心配なのは、有力校が上位を占めることは当たり前かもしれませんが、特定の学校に偏り、ちょうど甲子園のように、同じ学校ばかりが入賞する、という現実です。
 
例えば、他県ですが、神奈川では清泉女学院中学高校が別格扱いになっている、というものです、確かにうまく、国際的に活躍しているのですが、他校もいい演奏をしていますからね。
 
個人的には、清泉女学院の演奏が好きですし、学校自体の雰囲気も気に入っています(ちょっと関係あり)。
 
コンクールなので当たり前、力のある学校が上位を占めるのは当然、プロの審査員の判断は正しい、と言う批判を受けるかもしれませんが、ふと、感じたことは、審査員に予断がないか、ということです。
 
このところの東京コンクールの上位入賞校が固定しつつあることに、少し、引っかかるものを感じた、ど素人の感想です。
 
中学生の皆さん、団員が少なくても、男声が集まらなくても、そして、大勢の団員で、別の意味で大変な学校も、楽しい演奏、ありがとう。