安全神話を実話にするつもりか

なんだかとても、心が暗くなる記事を目にした。
 
以下の記事をお読みいただきたい。
 
福島県内の子供の被曝調査で、セシウムの検出率が0.1%だったという内容で、記事の論調としては、被曝は極少なく、健康に対する悪影響はない、という錯覚を抱かせるものだ。
 
私は、事故後、1年半以上経過しているにもかかわらず、いまだに、セシウムが検出される子供がいることを重く考えるべきと思うのだが、こういう考え方を、原発推進核武装論者で金の亡者たちは、いたずらに不安を煽る、とか、ヒステリーで精神に異常をきたした人間、と科学的根拠から心底子供たちを心配する人たちを見下し、侮蔑する発言を続けている。
 
都知事の石原とその息子が、その代表格だろう。
 
人によっては、この記事の内容を、光明、と感じる人もいることだろう。
 
原発に隠れた核開発がこの国の国策である以上、放射能汚染による健康被害が省みられることはないだろう。
 
このような絶望的な状況下では、被爆の問題は、個人が判断し対処するしかないが、大切なことは、低線量の被曝であっても、健康に悪影響がある、というのが人類がたどり着いた科学的結論であるということだ。
 
極低線量の被曝を日常的に受け続けことによる健康被害を、今後全く意識しなくていいような論調は厳に慎むべきであり、このような、安全、を強調する医学的調査?(悪の総本山である東大が主導している限り絶対に政治的であるが積み重ねられることで、低線量長期間被曝による健康被害が隠蔽され、無視されるのではないかと、私は恐れるのだ。
 
継続的な調査は必要であるが、それが、汚染地域で展開されている国策の、放射能は怖くないキャンペーン、に利用されないように、我々市民は、勉強を重ね、人類全体に害を及ぼすような恥ずべき大原発事故を起こしておきながら、何ら反省のない、犯罪的な国家、を厳しく監視し続けなくてはならい、子供たちの未来のために。
 
記事の引用、ここから。


 

原発事故>福島の子供 セシウム検出0.1%に

毎日新聞 8月3日(金)2時31分配信
 福島県内の幼児や児童約6000人を対象に今年4~6月に実施した内部被ばく検査の結果を解析したところ、放射性セシウムが検出されたのは約0.1%だったことが、東京大医科学研究所の調査で分かった。幼児や児童では、取り込んだセシウム代謝などで体外に出て30~60日程度で半減する。東京電力福島第1原発事故から1年以上が経過し、現在は事故直後に取り込んだセシウムの影響がほとんど残っていない。

 担当の坪倉正治医師は「今回の結果は、事故後もセシウムによる内部被ばくが続いていたチェルノブイリ原発事故の被災地と違い、事故後の日常生活ではセシウムの取り込みがほとんどなく、大半の子どもで慢性的な内部被ばくが非常に低いレベルにあることを示している」と説明する。

 南相馬市立総合病院やひらた中央病院など福島県内の4病院で実施しているホールボディーカウンターによる内部被ばく検査を、今年4~6月に受けた4~12歳の幼児と児童計5931人分の結果を坪倉医師が解析。放射性セシウムの検出限界(1人当たり250~300ベクレル)を超えたのは6人(約0.1%)だけだった。このうち3人は同じ家族で、最高で615ベクレル。野生のキノコを食べたのが原因とみられる。

 坪倉医師は「露地栽培の野菜などを控えたことや、国の厳しい食品規制に加え、自給率が低く食品を輸入に頼っていることが影響した」と推測する。【河内敏康】