核武装論者は放射性廃棄物の処分に関しては一切語らない

日曜日に、テレビのニュース番組を見ていたら、青山、とかいう原子力に詳しいというふれ込みの人物が出てきて、さんざん、原発推進をぶちあげ、さらに、安全保障、ということで、核武装して周辺国家を核で恫喝すべし、という内容の発言をしていた。
 
この人物、以前から、福島第1原発に入り込んで、原発推進、東電擁護、の発言を繰り返していたが、ここに来て、テレビで、堂々と、核武装の必要性、を表明した。
 
核武装することで果たして他国を屈服させることができると本気で考えているのだろうか。
 
核をちらつかせ、相手を威圧するには、いつの日にか、実際に核兵器を使用しないと、その効果は低いと考える。
 
であるから、核武装した場合、ニッポンは、目障りな国家に対して、まずは、通常兵器で攻撃し、核をちらつかせて、相手を屈服させようとするだろう。
 
何が言いたいかというと、必ずや、核兵器を使わなくても、武力行使を平気でやるような、米国を代表とするならず者国家に成り下がるだろう、ということだ。
 
面白いのは、この青山という人物、原子力の専門家面しているにもかかわらず、原発の運転によって生じる、人類の知恵では処理不可能な莫大な量の放射性廃棄物については、一切ふれず、原発は素晴らしい、の一点張りであった。
 
福島第1原発事故以後も、何の反省もなく、いまだに、こんな幼稚な論法で、原発を擁護し、核武装の推進を安全保障の切り札、のように吹聴する化石のような人間がいることにビックリさせられた。
 
こんな極右の核武装論者を堂々とテレビに登場させるマスゴミの意図はあまりの国民に対して挑戦的である。
 
つまり、国民にケンカを売っている、挑発している、と私は感じたのだ。
 
青山なる右翼の、人類の生命を脅かす可能性がある放射性廃棄物の処分にはふれず、原発が夢のエネルギーであると断言するごう慢さは、一体どうすれば身に付くのか、不思議でならない。
 
一種の、カルト宗教、に近いものなのかもしれない、こういう危険極まりない思想は。
 
原発再稼働がなったとたん、このようにきな臭い人間が、堂々と、マスゴミに登場し、核武装を声高に叫ぶニッポンの現状は、極めて危険な状況であり、国際社会は、きっと、また何かやりそうだ、と警戒を強めているのではなかろうか。
 
少なくとも、アジア地域の実質的な支配を確実に進める中国は厳しい見方をしていることだろう。
 
石原のような、歪んだ思想から繰り出される暴走は、明治期に創作された神話を信じる極右?(ほんとに右翼か分かりにくい、あるいは、単なる売国奴かもしれないが)、にはウケが良いかもしれないが、他国と不要な軋轢を生むことで、ニッポンの経済基盤を危うくしかねない、短慮で幼稚なスタンドプレーだと私は断じる。