経済界の強力な脅しで原発続々再稼働へ

タイトルの通りである。
 
元々原発推進、再稼働のタイミングを計っていた政府は、原発利権の強力な支援のもと、いよいよなりふり構わない、核爆弾(原発)の再稼働に踏み切った。
 
以下の記事は、要するに、大飯だけは足りないから他も動かせ、と現状維持と金のことしか頭にない経済界が、国民の命を犠牲にしても、原発を稼働させよと脅しをかけている内容である。
 
人類最悪の原発事故を起こしておきながら、その原因究明もまったく進まない中、何の反省もなく、原発を動かそうとする利権側の人間たちの非人間性に改めて恐怖する。
 
電力会社を中心とする原発利権が原発の再稼働を強行する背景は、原発を動かさないと、総括原価方式という電気料金の計算方法によれば、利潤が出ないからで、電気が足りようが不足しようが関係なく、絶対動かさなくてはならないからなのだ。
 
つまり、国策である核兵器製造の隠れ蓑である原発を民間を使って推進するためには、地域独占で殿様商売という美味しいエサが必要で、それが法律で保証されている限り、原発は必ず動かされるのだ。
 
政府がまともで、人命を少しでも考慮する姿勢があるなら、こんなデタラメでインチキ満載の原発安全宣言と、誰も責任を取らない責任の所在が明確でない原発再稼働など強行するはずもなく、それが堂々と行われるこのニッポンという国は、ホントに愚かであり、まさに、特攻や玉砕をしてまで、国体を守ろうとした、あの大戦を強行した精神と同じものがこの国の中枢では強固に維持されていることの証明なのである。
 
当然である、真の戦争犯罪人が、ほとんど無傷で残され、戦後も、大きな顔をして一般国民を奴隷としてこき使って大もうけをしてきたわけで、彼らは、何にも反省していないのであって、こうなる運命なのだ、このニッポンという拝金主義利権国家は。
 
以下に、魂胆が露骨に読み取れる経済界という守銭奴集団の原発再稼働強行キャンペーンに関する記事を引用する。
 
引用、ここから
 


 
 

<大飯再稼働決定>経済界に懸念なお

毎日新聞 6月16日(土)21時16分配信
 政府は16日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を最終決定したが、大飯に続く原発再稼働は当面見通せない。東京電力はすでに家庭向けで平均10.28%の値上げを経済産業省に申請中だが、枝野幸男経産相は、原発の再稼働が進まなければ他の電力会社も来夏には10%程度値上げが必要になるとの見通しを示しており、企業収益や家計への悪影響は必至と見られている。

 電力10社の12年3月期決算では、原発への依存度が低い中国と原発のない沖縄を除く8社が最終赤字を計上した。停止した原発で落ち込んだ供給力を火力発電の増強で補ったため燃料費がかさみ、各社の赤字総額は約1兆5000億円に達した。火力発電に頼る状態が今後も続けば各社の財務状況はさらに悪化するのは確実で、九州電力の瓜生道明社長は4月の報道各社とのインタビューで、「長期間かけなければ再稼働できないと明白になれば(値上げを)考えなければならない」と懸念を示した。

 政府は、原発に代わる電源として再生可能エネルギーの拡充を目指している。しかし、当面は発電コストが高く、電力会社に全量を買い取らせ、電気料金に転嫁させる仕組みが続く。

 資源エネルギー庁の試算では、2030年までに原子力発電をゼロにし、全発電量に占める再生エネの比率を35%まで高めた場合、家庭の電気料金は2倍前後に跳ね上がる。電気料金が月額9900円の家庭では、1万7600~2万3100円に増える見込みという。

 電気料金値上げは、特に価格に転嫁しにくい中小企業に深刻な影響を及ぼす。東電の値上げを審査する5月15日の経産省有識者会議では、東京都クリーニング生活衛生同業組合の溝口悦夫理事長が「政府は、中小企業への負担軽減措置など支援する措置を講じてもらいたい」と述べ、救済策を講じるよう政府に訴えた。政府が「脱原発依存」を進めるには、負担増をどう軽減していくかが大きな課題になる。

 電力不足の懸念や電気料金の値上げは、産業空洞化の懸念増大にもつながる。企業が電力の安定供給や安価な電力を求めて生産拠点を海外に移す可能性があるためだ。

 東和薬品大阪府門真市)が、後発医薬品を製造する大阪工場での生産に支障が出た場合、関電管外の山形県岡山県の工場で代替生産を計画するなど、関西から電力に余裕のある地域での生産の動きも出ており、経産省幹部は「毎年電力不足を心配することになれば、海外移転が進むのではないか」と指摘する。

 火力発電所の中には老朽化したものもあり、発電所トラブルで停電する恐れがつきまとう。四国電力は昨年12月、伊方原発愛媛県伊方町)の代替電源として、運転開始から40年過ぎ、廃炉に向けて2年近く休止していた阿南火力発電所2号機(徳島県阿南市)の運転を再開した。中村時広愛媛県知事は「阿南にアクシデントがあると、一気に7~10%の供給力がなくなる。本当に綱渡りだという認識を持つ必要がある」と警鐘を鳴らした。【丸山進】