あんたの発言の方が、不快だ

資源エネルギー庁は、ネットを監視して、反原発を唱える、非国民を潰そうとしていることが明らかになった。
 
以前から、ネット上の反原発的な記事に攻撃をかける人物がいたが、あれなども、これまでの卑怯きわまりない国家によるやらせを考えると、個人に見せかけた、政府の回し者だろう。
 
 
さて、本題に入ろう。
 
敦賀市の市長とは、たいそう偉い人らしい。
 
福井の田舎知事が、日本の原子力政策を、勝手に、方向付けしたり、何か、特別な権限でも持っていると、勘違いしている。
 
以下に、もんじゅ、という最強最悪の原爆装置の推進を叫ぶ、市長、の記事を引用する。
 
引用、ここから。 

文科相「開発中止検討も」 敦賀市長「もんじゅは必要」 福井

産経新聞 7月16日(土)7時56分配信
 ■一連の発言騒動に不快感

 高木義明文科相高速増殖炉もんじゅ」(敦賀市)の開発中止を含め検討すると発言し、その後文科省が釈明したことについて、敦賀市の河瀬一治市長は15日、記者団に対し、「当初、『またか』という印象を受けた」と語り、文科省の釈明で「もんじゅの開発を中止する発言ではないと理解している」と話した。

 首相など一連の発言騒動については「発言のたびに地元は振り回される。政府の意見を固めて発言をすべき」と不快感を示した。また、河瀬市長は「資源小国の日本には、もんじゅは必要。研究開発を進めていくべき」と話した。

 今回の高木文科相の発言を受けて、地元紙は号外を発行した。同市原子力安全対策課の本多恒夫課長は「原発について、東京と地元とは温度差がある」と指摘。「原子力政策をよく議論して慎重に発言を」と注文をつけた。

 一方、地元に駐在する文科省敦賀原子力事務所の西田亮三所長は対応に追われた。西田所長は「原子力政策全体像の議論はあるが、もんじゅの開発中止の話はない」と釈明し、「今後、地元で説明の場を設ける予定だ」と語った。

 日本原子力研究開発機構の幹部職員は「エネルギー政策の議論の中でいろいろな意見が出ると思っていた」と話した。
 
引用、ここまで。
 
 
 
いくら多くの原発が立地して、どっぷり原発利権に浸かっているとはいえ、原発というものの本質を少しも見極めようとしない、相変わらずの姿勢に、呆れかえるばかりだ。
 
確か、敦賀市は、かつて、その地元経済界全体で原発を万世して、今、お金を手にすることが大事で、30年後、50年後に、奇形の子供が生まれようが、ガンが多くなろうが、大したことはない、と悪魔のような決議をしたと、きっこのブログで読んだ。
  
その悪事の一部始終を、きっこのブログから転載するが、原典は、内橋克人著『原発への警鐘』(講談社文庫)であることをお断りしておく。
 
転載、ここから。
 
 
‥‥そんなワケで、ニポンイチの「原発銀座」である福井県敦賀市には、5900億円もかけて造った「世界一危険な粗大ゴミ」の異名を持つ「高速増殖炉原型炉もんじゅ」があるワケだけど、皆さん、ご存知のように、「もんじゅ」は壊れたままで、発電量はゼロ。だけど、安全な状態になるまでは最低でも50年掛かり、毎年500億円もの維持費が掛かってる。これまでに掛かった予算は2兆4000億円で、これから50年間で2兆5000億円も掛かる。発電量がゼロの粗大ゴミを安全な状態にするために、合計で5兆円も掛かるってワケだ。
で、福井県敦賀市が、どうしてこんなバカバカしいものを造ったのかって言うと、歴代の敦賀市長がどんな人物だったのかを見れば、よく分かる。たとえば、この「もんじゅ」の場合は、福井県選出の自民党議員、熊谷太三郎が経営する「熊谷組」が建設を担当して、1983年1月25日に準備工事に着工、1985年に本体工事が開始したんだけど、この着工日の翌日、1983年1月26日に、当時の敦賀市長だった高木孝一は、石川県羽咋郡志賀町で開催された「原発推進の講演会」で、こんな講演を行なってる。内橋克人著『原発への警鐘』(講談社文庫)から引用させていただく。

原発と地域振興」
只今ご紹介頂きました敦賀市長、高木でございます。えー、今日は皆さん方、広域商工会主催によります、原子力といわゆる関係地域の問題等についての勉強会をおやりになろうということで、非常に意義あることではなかろうか、というふうに存じております。ご連絡を頂きまして、正しく原子力発電所というものを理解していただくということについては、とにもかくにも私は快くひとつ、馳せ参じさせて頂くことにいたしましょう、ということで、引き受けた訳でございます。
一昨年もちょうど4月でございましたが敦賀1号炉からコバルト60がその前の排出口のところのホンダワラに付着したというふうなことで、世界中が大騒ぎをいたした訳でございます。私は、その4月18日にそうしたことが報道されましてから、20日の日にフランスへ行った。いかにも、そんなことは新聞報道、マスコミは騒ぐけれど、コバルト60がホンダワラに付いたといって、私は何か(なぜ騒ぐのか)、さっぱりもうわからない。そのホンダワラを1年食ったって、規制量の量(放射線被曝のこと)にはならない。そういうふうなことでございまして、4月20日にフランスへ参りました。事故が起きたのを聞きながら、その確認をしながらフランスへ行ったわけです。ところがフランスまで送られてくる新聞には毎日、毎朝、今にも世の中ひっくり返りそうな勢いでこの一件が報じられる。止むなく帰国すると、“悪びれた様子もなく、敦賀市長帰る”こういうふうに明くる日の新聞でございまして、実はビックリ。ところが敦賀の人は何食わぬ顔をしておる。ここで何が起こったのかなという顔をしておりますけれど、まあ、しかしながら、魚はやっぱり依然として売れない。あるいは北海道で採れた昆布までが‥‥。
敦賀は日本全国の食用の昆布の7~8割を作っておるんです。が、その昆布までですね、敦賀にある昆布なら、いうようなことで全く売れなくなってしまった。ちょうど4月でございますので、ワカメの最中であったのですが、ワカメも全く売れなかった。まあ、困ったことだ、嬉しいことだちゅう‥‥。そこで私は、まあ魚屋さんでも、あるいは民宿でも100円損したと思うものは150円貰いなさいというのが、いわゆる私の趣旨であったんです。100円損して200円貰うことはならんぞ、と。本当にワカメが売れなくて、100円損したんなら、精神的慰謝料50円を含んで150円貰いなさい、正々堂々と貰いなさいと言ったんでが、そうしたら出てくるわ出てくるわ、100円損して500円欲しいという連中がどんどん出てきたわけです(会場爆笑、そして大拍手?!)。
100円損して500円貰おうなんてのは、これはもう認めるもんじゃない。原電の方は、少々多くても、もう面倒臭いから出して解決しますわ、と言いますけれど、それはダメだと。正直者がバカをみるという世の中を作ってはいけないので、100円損した者には150円出してやってほしいけど、もう面倒臭いから500円あげるというんでは、到底これは慎んでもらいたい。まあ、こういうことだ、ピシャリとおさまった。
いまだに一昨年の事故で大きな損をしたとか、事故が起きて困ったとかいう人は全く一人もおりません。まあ言うなれば、率直に言うなれば、一年一回ぐらいは、あんなことがあればいいがなあ、そういうふうなのが敦賀の町の現状なんです。笑い話のようですが、もうそんなんでホクホクなんですよ。
原発ができると電源三法交付金が貰えるが)その他に貰うお金はお互いに詮索せずにおこう。キミんとこはいくら貰ったんだ、ボクんとこはこれだけ貰ったよ、裏金ですね、裏金!まあ原子力発電所が来る、それなら三法のカネは、三法のカネとして貰うけれども、その他にやはり地域の振興に対しての裏金をよこせ、協力金をよこせ、というのが、それぞれの地域である訳でございます。それをどれだけ貰っているか、を言い出すと、これはもう、あそこはこれだけ貰った、ここはこれだけだ、ということでエキサイトする。そうなると原子力発電所にしろ、電力会社にしろ、対応しきれんだろうから、これはお互いにもう口外せず、自分は自分なりに、ひとつやっていこうじゃないか、というふうなことでございまして、例えば敦賀の場合、敦賀2号機のカネが7年間で42億入ってくる。三法のカネが7年間でそれだけ入ってくる。それに「もんじゅ」がございますと、出力は低いですが、その危険性‥‥、うん、いやまあ、建設費はかかりますので、建設費と比較検討しますと、入ってくるカネが60数億円になろうかと思っておるわけでございます(会場感嘆の声と溜息がもれる)。
で、実は敦賀に金ケ崎宮というお宮さんがございまして(建ってから)随分と年数が経ちまして、屋根がボトボトと落ちておった。この冬、雪が降ったら、これはもう社殿はもたんわい、と。今年ひとつやってやろうか、と。そう思いまして、まあたいしたカネじゃございませんが、6000万円でしたけれど、もうやっぱり原電、動燃へ、ポッポッと走って行った(会場ドッと笑い)。あっ、わかりました、ということで、すぐカネが出ましてね。それに調子づきまして、今度は北陸一の宮、これもひとつ6億で修復したいと、市長という立場ではなくて、高木孝一個人が奉賛会長になりまして、6億の修復をやろうと。今日はここまで(講演に)来ましたんで、新年会をひとつ、金沢でやって、明日はまた、富山の北電(北陸電力)へ行きましてね、火力発電所を作らせたる、1億円寄付してくれ(ドッと笑い)。これで皆さん、3億円既に出来た。こんなの作るの、わけないなあ、こういうふうに思っとる(再び笑い)。まあそんな訳で短大は建つわ、高校は出来るわ、50億円で運動公園は出来るわね。火葬場はボツボツ私も歳になってきたから、これも今、あのカネで計画しておる、といったようなことで、そりゃあもうまったくタナボタ式の街づくりが出来るんじゃなかろうか、と、そういうことで私は皆さんに(原発を)お薦めしたい。これは(私は)信念を持っとる、信念!
えー、その代わりに100年経って片輪が生まれてくるやら、50年後に生まれた子供が全部片輪になるやら、それはわかりませんよ。わかりませんけど、今の段階では(原発を)おやりになった方がよいのではなかろうか‥‥。こいうふうに思っております。どうもありがとうございました。(会場、大拍手)
内橋克人著『原発への警鐘』(講談社文庫)より引用。
 
転載、ここまで。 
 
 
 
もんじゅは即刻廃炉処分とし、すべての原発を即刻停止させるべきだ。
 
もんじゅの危険性を全く理解していない、利権まみれの田舎市長は、福島の現状をなんと考えるのか。
 
もんじゅに事故があれば、それこそ、日本がお終い、になる可能性さえあるのに、どういう根拠で、この田舎市長は推進を簡単に口にするのか、全く理解できない。
 
地方の市長や知事は、恐ろしくレベルの低い人間がやっている事実を、国民は知っていながら、黙っている。
 
地方に金と権限をよこせ、などと威勢がいいが、とんでもないことだ、ろくでもない利権野郎にいいように使われるのがオチだ。
 
そして、原発事故が起こったときには、政府にすべて責任を押しつけ、自分は政府に翻弄されるいい人、を演じるつもりだろう、その品性の下劣さからして。