コールドゲーム

東京都の夏の甲子園予選が進行中です。
 
今日は、西東京の優勝校が決まりました。
 
春の選抜に続いて、最有力の日大三高が甲子園への切符を手にしました。
 
東東京は、我が母校をコールドゲームで粉砕した関東一高と帝京で、明日決勝が戦われます。
 
我が母校、都立江戸川は、4回戦敗退です。
 
関東一高は、かつては関東商工という名前で、江戸高のすぐご近所にあり、昔は怖い学校でしたが、野球はそんなに強くなかったように記憶しています。
 
イメージチェンジを図って、以前とはずいぶん違った学校のようですね。
 
高校受験のときに模擬試験の会場になっていて、何度か行ったことがありました、円柱状の校舎が印象的でした。
 
私学の強豪ひしめく東京では、なかなかたいへんです、日本中から素質のある子供達を集めている、特別編成のチームが相手ですから。
 
私学の強豪野球チームの運営は、大学受験競争と、自己表現の仕方に違いはありますが、同じ思想性じゃないかと私は考えています。
 
野球を通じて己の夢を叶えるのか、それとも、ブランド大学合格で夢を叶えるのか、という違いでしょうか。
 
そうそう、夏になると、夜中に爆音を響かせて走り回る無法者達が発生しますが、あれなども、根っこにあるのは同じような気がします、1つの自己表現と自己顕示なのだと私は考えます。
 
夜遅く帰宅中、暴走する連中に出くわすと、あのすさまじい爆音が、東大、国立、と煽り立てる、私立をまねた都立進学校もどきのバカ教員の声に聞こえてきます。
 
話がそれました(苦笑)。
 
東京都高野連のホームページにある試合日程を眺めていると、気になることがありました。
 
東東京、西東京、どちらも、準々決勝でも、ほとんどの試合が、コールドゲームで決まっているのです。
 
準々決勝ですよ、ベスト8の試合なのに、コールドとは、私としては、実力伯仲の強豪校がぶつかり合い、僅差の好ゲームを期待してしまいます。
 
ですから、そのレベルでも、コールドで決まるとはいささか不満なのです。
 
確かに、会場や日程の都合、そして、子供達の負担は相当なものですから、ダラダラと試合を続けることは避けるべきですが、9回やったらもしかしたらひっくり返したかもしれない、と思ったりするのです。
 
さらに気になることは、これは、大学受験競争と同じですが、ごく少数の学校に、有力選手が集まることから、ほとんどその少数校によって、高校野球の流れが決められてしまう、言い方を変えると、特権が独占されてしまうということです。
 
子供達は、高校野球の大きな流れや特権や栄誉などは、意識していないでしょうが、もう少し、多様性があってもいいような気がするのです。
 
この独占状態は、何も東京に限ったことではありませんが、他府県では、野球だけではなく、進学実績でも優れた県立高校が甲子園に出場し、全国制覇する様子を見せつけられると、東京や特定地域での私立校の特別編成チームというものが、無理をした、不自然なものに感じられるのです。
 
私は、こういった、合目的な特別編成が嫌いなたちなので、どうも抵抗感があります。
 
人生においては、多様性、があった方が、楽しみが増えるような気がします。
 
コールドゲームはなんだか誰かさんの都合を優先しているようで、どうもすっきりしません。