ものがちがう

まずは、引用から。

東日本大震災:石川選手、今季賞金を全額寄付…2億円

 
 男子ゴルフの石川遼選手(19)が29日、東日本大震災の被災者支援のため、今季の国内ツアーとメジャー大会で獲得する賞金を全額、寄付することを明らかにした。バーディーによる義援金もあり、総額で「2億円が目標」という。4月7日開幕のメジャー第1戦、マスターズ・トーナメントで開始する。
 バーディーは一つ取るごとに10万円を加える。目標の2億円は、昨季の獲得賞金1億5000万円余りと国内のバーディー数341を念頭に置いた。寄付する方法や団体などをこれから検討する。
 米国遠征中の石川選手は28日、マスターズが行われる米ジョージア州オーガスタへ移動した。合流した父の勝美さんと相談して寄付を決めた。自身の成績と金額を連動させたことについて「(復興は)長い時間がかかると思う。皆さんと一緒に戦っていく形にしたかった」と説明した。
 ゴルフ界では女子の有村智恵選手(23)が、震災前の今季2戦で獲得した賞金約1200万円すべての寄付を24日に表明した。(共同)
 
引用、ここまで。
 
 
この記事を読んだとき、真に才能のある人間は、ものがちがう、と感じた。
 
普段はろくなことをしていない芸能人が、何のつもりか知らないが、コンセントを抜けだの、大丈夫いっしょにいるからだの、被災地には、テレビをまともに見れない人が大勢いるのに、震災直後から、いい人パフォーマンスを展開していることに、イライラさせられていた。
 
本気なら、稼いだアブク銭の何割かを寄付すればいいのに、と思っていたところ、石川遼選手の記事が目にとまった。
 
この19歳の才能あふれる若者の思いやりと決断に、心からの敬意を表したい。
 
ゴルフ以外の収入があるとはいえ、ゴルフで成功しなくては話にならないのであるから、相当厳しいノルマを自分に課したことになる。
 
石川選手に対する私のイメージは、ここ数年は、マナーを無視した心ないファンやテレビ局の過熱報道もあって、決していいものではなかったが、今年は、すべてのトーナメントで、石川選手を応援するつもりだ。
 
ついでに書き添えると、東大病に陥った東京都教育委員会の面々に、この若者が私学出身(都内の私立高校、合唱の強豪校として有名)であることに、もう一度思いをいたしていただきたいものである。
 
現在の都立高校では、スポーツ推進などと流行に乗っかっても、石川選手のような若者を育むことは、絶対に不可能だろう、お金や指導者云々と言うことではなく、思想の問題として。