一瞬、覚悟を決めました

凄まじい揺れでした。
 
高層階にいたので、揺れが一段と大きくなり、これはやばい、と覚悟を決めました、一瞬。
 
2度目の揺れの時は、インキュベーターを押さえに走ってしまいました、転倒したら嫌だったもので。
 
でも、重量があるインキュベーターがすっ飛んできたら、それこそ命の危険がありました。
 
いくら病院に直結しているからといっても、痛い目は、勘弁です。
 
緊急時に、ひとは非論理的な行動をする、という典型例でしょうか、インキュベーターには、そんなに重要なものは入っていなかったんですけどね。
 
その代わり、別室で進行中だった、大切な実験が台無しでした。
 
激しい揺れで、顕微鏡装置にセットしていたサンプルが動いてしまい(ほんの少しなんですが、拡大しているので影響が大きい)、80ポイント近い視野を設定して自動でデータを取っていた実験が、メチャクチャです。
 
幸運にも、研究室の被害はなく、別室の水漏れだけで済みました。
 
この水漏れ、実はちょっと問題ありなんですが、まあ、専門家としては自分の健康と引き替えにしても対応する責任があるわけで、それにしても、大事に至らずよかったです。
 
余震があるので、しばらく、研究室にとどまり(もう夜中ですが)、帰宅するつもりです。
 
暢気に好きな研究していると思われがちですが、研究を遂行する上で、法に則った、果たすべき責任、という厄介な義務が色々とあり、地震だからといって、簡単に逃亡できない場合もあるのです。
 
ニュースで知りましたが、多くの方々が亡くなったようで、心からご冥福をお祈りいたします。
 
それにしても、家になかなか連絡がつかず、ボロ家が倒壊したかと思いましたよ。