疑問を持つ親や子供はいないのか?

まずは、引用から。
 
教委 都立高校生へ進学指導強化 受験優先に疑問の声も
毎日新聞 1月19日(水)12時41分配信
 
東京都教委は来年度、難関大学を目指す都立高校生への支援策を強化する。東大などの入試問題を分析して作る「虎の巻」を配ったり、有名大の学生をアルバイトで雇って受験生に助言してもらうなど、あの手この手を繰り出す。「進学指導重点校」を指定するなどして取り組んできたが、東大などの合格者数が思うように伸びないためだ。勉強時間の確保へ向け、部活動の時間制限を始める学校も多いが、専門家からは過度の受験優先に疑問の声も出ている。【田村彰子】

 都教委は01年以降、日比谷高や戸山高など7校を進学指導重点校に指定。これらに次ぐ5校を「進学指導特別推進校」に、14校を「進学指導推進校」とし、進学実績作りに力を入れてきた。重点校の東大合格者は、01年春の49人から10年春は83人に増えたが、学校別で大きく増えたのは日比谷だけ。減少傾向の学校もあり、教育委員からは「重点校の入れ替えが必要では」との厳しい意見も出ている。

 このため都教委は昨年7月、13年度からの重点校の新たな指定基準を「東大など難関国立大に現役で15人が合格」などと設定。来年度は約1億2800万円をかけ、支援を充実することにした。

 「虎の巻」は重点校の教員らが東大や一橋大、早稲田大、慶応大などの入試問題を基に作成し、2500部を全都立高に配布。受験生だけでなく、教員にとっても「どこまで教えれば試験に役立つか」分かる内容にする。

 進学指導経験が豊富な教員OBにも協力を依頼する。重点校などの生徒が受けた校内外のテストの結果を分析し、各校を巡回して進路指導のあり方を指南してもらう。

 また、重点校と特別推進校、推進校、中高一貫校の計36校は、難関大の学生アルバイトを3~5人ずつ雇う。各校OBなど身近な学生を中心に募り、放課後や土曜日の自習時間に受験のアドバイスをしてもらう。

 また、都教委が各校にも具体的な取り組みを提出させたところ、「下校時刻6時(冬季は5時半)の厳守」「1日3時間の自宅学習時間を確保できるよう、練習計画を各部で作成」などと、多くが部活動の時間短縮に取り組むことを示した。都教委の担当者は「進学を重視して指定されている学校なので、最終的には学力を重視してほしい」と話す。

 これについて教育評論家の尾木直樹・法政大教授は「都教委は進学実績を上げることに必死だが、高校生活を受験勉強に特化させて東大に入っても、国際社会では全く通用しない。そんな高校教育は疑問だ。豊かな文化活動をする思春期を過ごした人間こそ、将来世界で活躍することができるのではないか」と話している。
 
引用、ここまで。
 
 
この記事をどう受け取るかは、そして、興味があるか、は通っている都立高校によるだろう。
 
記事に出てくる日比谷などは、生徒も教員も、そして、親も巻き込んで、もっとやれ!かもしれない。
 
戸山などは、冷めた目で見ているのだろう。
 
中高一貫化された高校(小石川や両国など)の東大合格者数が減少していることから、実際は、都立高校全体として、日比谷に集めただけ、という評価が妥当ではないかと思う。
 
進学を重視しているから、受験勉強以外は排除する、という東京都教育委員会は、教育を取り仕切る資格があるか、という議論をすべきだ。
 
大阪の橋下も、同じような差別化教育を推進しているが、だれがこんな視野の狭い、ケチくさい教育を望んでいるのだろうか。
 
今時の親は、大学受験の成功でしか、教育を考えない。
 
いや、そういうケチくさい思想性の人間達によって教育が引きずり回されていると考えるべきだろう。
 
田舎者丸出しである。
 
東京は、田舎者の集積地だからやむを得ないのかもしれない。
 
このような、ちんけな教育観に迎合する方が、てっぺん野郎(湘南ボーイを気取ってはいるが、実は田舎者)支配下の東京都教育委員会構成員とそのシンパの教員には、何かおいしいことがあるのだろう。
 
あれこれ愚痴っても繰り言になるだけだが、東京都の公教育は、完膚無きまでに破壊された、と明言できる。
 
怒りが収まらないので、ここでやめとする。