極論、学区撤廃反対!

 以下は、前回記事にしました、ある教育問題を研究されている方のサイトにある記事(親の学校選択と「合成の誤謬」-日本の教育制度を考える(7))に対して、私が書き込んだコメントです。タイトルを無断転載したことをお許しください。
 
ここからコメント:
私は、東京都がやっている都立高校の学区撤廃に反対です。なぜなら、その本来の目的は進学指導重点校や上位進学校に受験向きの子供を集める、ということだからです。要するに、私立進学校と同じ環境を構築するためであって、学校選択の幅を拡げる、などという説明は、詭弁そのものです。その目論見は、日比谷高校を見ていると、成功しているようですが、他の都立高校は、逆に、地盤沈下しています。そうなると、地盤沈下した学校は敬遠され、所在地域の活力(抽象的すぎますが)は失われていくでしょう。もう一度、学区を設けて、地域単位での学校の活性化を図ることが必要だと考えます。特定の学校から東大合格者や有名大学合格者を出すことで、公教育の本来の使命が、果たして達成されたのでしょうか。ごく限られた数の生徒やその親、教師などのプライドを満足させるために公教育は存在しているのではないと考えます。都立高校をはじめとして、東京都の公教育は、もう、のっぴきならない状況に陥っているように思えます。都が、教育産業と結託して、受験競争を煽る時代が来るとは、世も末です。
コメント、ここまで。 
 
公教育における子供のための学校選び、学校選択制、とは一体なんでしょうか。そこには子供が日々暮らす生活の場を破壊する危険性が潜んでいることを、東京都の親たちは、どれだけ認識しているのでしょうか。教育とは、本当に影響力の大きいものなのです。都立高校の復権、といって特定高校の東大合格率上げるという政策が、公教育全体に様々な影響を与えることを、考えるべきなのです。都教委は、そんな発想はゼロでしょう。せいぜい、進学指導重点校と都立中高一貫校で、進学実績を上げ、不要な高校は廃止することくらいしか頭にないと私は断じています。なぜ、そうするかというと、下を切り捨てて、上を優遇すれば、自ずと都立高校の難度は増し、復権?を実現できると計算しているからです。もしかして、てっぺん野郎の後継者が知事になった場合、都立高校の統廃合はさらに進み、地域の高校、は消滅するかもしれません。しかも、文教費を削減できるのです。この改悪は、数々の失敗を反省し、退陣する潔さのかけらもなく、相変わらず中心に座り続ける、てっぺん野郎の思想性の反映に他なりません。てっぺん野郎に共感する、オレさま主義の集団が、東京都の公教育を引っかき回しているのです。