命と道とどちらが大切か

低賃金で、介護に従事する施設職員の年収が、大半は、400万円未満だという。

業種によって、年収は大きく異なるが、仕事の内容からして、もう少しなんとかならないか、という感想だ。

感想だ、なんて言っている場合じゃないことは十分承知だ。

介護報酬が3%引き上げられるが、それでは、追いつかない、という懸念が、末端の現場から出ている。

当然、このアップで、我々が支払う税金が増えるわけだが、国民の多くは、支払った税金が、透明性があり、正しく使われたなら、大多数の人は、それを受け入れるだろう。

税金を、ひとまとめにして論じるのは、正確さにかけるが、税金に対する国民の思いは、それが正しく使われることに尽きると思う。

ただし、いま、国民のその判断が委ねられようとしているのだ。

特定の人だけが潤うコイズミ-タケナカが描いた格差社会がいいのか、それとも、生活は慎ましくなるが、国民の安心して生きていける、働ける社会がいいのか、国民が、頭を使って考えなければならない事態なのだ。

毎日の報道で分かることは、日本のトップに、全く思考力や、指導力がないということだ。

それの方が、社会の勝ち組は、利用しがいがあって、好都合なのだ。

この社会体制が、果たして、日本の将来を明るくするものなのか、ちょっと頭を使えば分かることだと思う。

しかし、勝ち組は抵抗するだろうな、コイズミのときから、ずいぶん優遇されて、お金を貯め込んだだろうから、もし、政権交代が起こり、それを放出しなければならなくなったら、バブリーな生活も、危うくなるかもしれないからだ。

ちょっと前まで、バブリーな生活がマスコミを賑わせていたが、あれは、明らかに、あぶく銭が勝ち組にあふれかえっていたからだ。

自動車産業などの輸出型企業に向けた税の優遇で、かなりお金は貯まっているはずだ。

それを日本を牽引するために使わせる、なんてタケナカは思い描いていたようだが、しょせん一私企業、自分のことしか考えていないのだ。

ここに来て、アメリカ発の金融不安で、景気が冷え込んだとなると、自動車会社がやることは、非正規雇用の人たちの首切りだ。

これが実態だ。国民のために、全く役に立っていない、税金で優遇されたというのに。

国民は、必要なお金は出すだろう。

しかし、エリートを気取った、居酒屋タクシーや、企画立案者が一切責任を問われないグリーピア事業(天下り先の確保と利権のばらまき目的)など、悪行が一掃されない現状では、国民の理解を得るのは、不可能である。

頭を使わない、飲み食い、談合に明け暮れる政治家では、企画立案は絶対に無理だ。

役人も政治家も、自分は何も改めず、国民にツケを回せばよい、などとなめている。

これだけなめられても、何の行動もしない国民だったら、奴隷、でしかない。

これに反発する過激派が、もし、それなりの思想と信条を有しているなら、これから官僚や政治家を狙ったテロが頻発するかもしれない。

嫌な世の中だ。

でも、それは、国民が自分の頭で考えなかったことへの、しっぺ返しなのだと思うのだ。