ホタル

昨日、ホタル見物に行きました。

東京近郊の某所です。

始めて行く場所です。

崖の真下にあり、すごい急カーブの連続する坂を下った所に、その公園はありました。

市営の公園に、水辺が造られ、ホタルの生息に適した環境が整備されたようです。

私、近眼なもので、夜は目が利きません。最近、メガネの度を落としているので、全然見えません。

真っ暗な中、水辺に沿って設置された木道を、恐る恐る進むと、ほのかな光を発して、一匹のホタルが、目の前をゆっくりと通過しました。

しばらく、その場に立ち止まって、ホタルを探しましたが、他に見つけることは出来ませんでした。

木道を、さらに先に進み、ちょっと開けた所に出ました。

すると、音もなく、ゆっくりと移動する光の点が、そこかしこにあふれていました。

いい時間でした。

木道の手すりに腰掛け、ホタルのほのかな光を眺めていると、あの小さな光の点に、自分の精神が吸収されるような錯覚を憶えました。

と、風流を決め込んでいましたが、実は、周りは人だらけで、感嘆の声を上げる人、子供を心配する親の声など、色々な音にあふれいました。

ホタルで思い出すのは、高校の生物兇任笋辰身光の実験です。

生まれて初めての、生化学の実験でした。

もう一つ、ホタルと言えば、野坂昭如の「火垂るの墓」ですね。

アニメやドラマにもなりましたね。

ホタルは死者の魂を象徴するように扱われることがあります。

戦争で、犠牲になった多くの方々の思いを、今を生きる我々は、しっかりと受け止めなくては、と考えます。

最近、色々な動きがありますが、平和に、ホタル見物が楽しめる日本であり続けてほしいものです。