自己満足チケット

この時期、大学受験をテーマにした個人的ブログが賑やかだ。

競争のあるところには、かならず喜びと悲しみがある。

自分もしくじった方の人だから、そんなブログを訪れると、ちょっと切なくなる。

そう言えば、去年は、ドラゴン桜が流行った。

あれは、学歴社会の本音を、言い当てているからこそ、多くの人の共感を得ることが出来たと思う。

確かに、ドラゴン桜で、暴走族上がりの弁護士がいっていたことは、ある面では、正しい。

自分の身を置く科学研究の世界でも、出た大学、大学院、さらには出身研究室によって、将来が左右されることがある。

自分も、そんな恩恵を受けたこともあるし、また、あるときは、それ故、上手くことが運ばなかったということもある。

研究の世界も、それを生きる手段とすることで、そこに様々な欲望が入り込み、まことに、人間的な世界が展開することになる。

知を愛することは、本来、そんなどろどろしたこととは無縁なはずなのに。

話が、横道にそれてしまった。

つまり、生きることは、どこまで行ってもやっかいなのだ。

プラチナチケットを手に入れた、つまり有名校に入ったというだけで、浮かれていないで、ちゃんと勉強してほしいものだ。

プラチナチケットを自己満足チケットという最低のものにしないためにも。