スウィングしなけりゃ意味がない

去年、スウィングガールズを3回も観た。
日本映画で同じものを複数回見たのは初めてだ。

1回目、最初の30分は、演技の稚拙さにイライラしたが、その後、徐々に映画に引き込まれ、ラストのコンサートシーンでは、完全に取り込まれた。見終わったあと、とてもすがすがしい気持ちだった。
自分の高校時代が思い出されて、懐かしかった。

2回目、高校生を演じる女優達の下手くそな演技も、すべて許せた。彼女らのジャズ演奏がとても心地よかった。またも、すがすがしい気持ちで、映画館を後にすることが出来た。

3回目、映画と完全に一体になることが出来た。こんな気持ちは初めてだ。スウィングジャズのおかげか?

そして、CD、DVDを手に入れ、自宅でスウィング三昧の日々を送ることとなった。
スウィングガールズの公式サイトを覗くと、この映画にはまった人が、結構多かったようだ。

山形県のある地域を舞台に、その地域の方言丸出しの女子高生(しかもセーラー服)がジャズを演奏するというミスマッチの面白さと、大学生でもなく、中学生でもなく、高校生という設定が、この映画の成功をもたらしたものと考えるが、どうだろうか。

矢口監督の才能には、ただただ脱帽するのみである。日本映画は暴力やアニメだけでないことを、日本人自身が再認識した作品だったと思う。