改革の裏にあるもの

今回の選挙について一度はふれておきたい。

自民党の圧勝で終わったが、この劇的な幕切れにしては、世の中はやけに静かだ。

なぜだろう?嵐の前の静けさ、といった風情だ。

私見を述べさせてもらうと、残念な結果、ということだ。

自民党に入れた人達のコメントを読むと、重要な争点を年金としているのに、明確な指針を示していない自民党に票を投じている。手っ取り早く増税年金問題に対応しそうだというのに…。

年金問題については、民主党マニフェストの方がましなことが書いてあるのだが、都市部では、ほとんど無視されたと考えられる。無党派の人など、ほとんど読んでないのではないか?

都市部を中心に、現状に満足している人が3人のうちに2人はいるということだと思う。
選挙結果から考えると、国民はたいへんな選択をしたことになるのだが、それも、あまり自覚がないような気がする。

日本国民はその文化として、お祭り好きであるが、選挙も、お祭り感覚だったのか。改革祭り、郵政民営化祭り…。田中長野県知事がそのようなコメントをしていた。世の中が余りに閉塞感が強いと、祭りにしてしまうことがあるらしい。田中さんは、江戸時代の例(ええじゃないか)を挙げていたが、時代背景が似ている気がする。

私は今後の自民党の政策で不利益を被りたくない。自民党を選択した方々にすべてお願いしたい気持ちだ。改革、財政再建という美名のもとに、なにもしていない総理大臣を選んだ人々の考えを聞きたい。靖国問題などの歴史認識にしても、日本人は不都合なことをすぐに水に流したがるが、世界に目を向けると、そんな民族、国の方が少ないことも認識すべきだと思う。

どこに行くつもりなんだろう、この国は。風は二極化、右方向に吹いているような気がする。