本当に無反省な政党、自民党

国家存亡に関わるような、重大事案を、自民党がぶち上げようとしている。
 
憲法改悪、である。
 
その中でも、最大限の注意が必要なのは、天皇、を国家元首と規定する条項を追加する点である。
 
集団的自衛権という言葉は、極めて曖昧であり、これに関しては、国家が、中立国を選択するのか、それとも、軍事同盟による国家運営を行うのかで、その是非が自ずと決まってくると考える。
 
まさに、国民的議論と、国民投票によって決めるべき案件なのだ。
 
天皇制の是非に関する議論なくして、一足飛びに、国家元首、と明文化することの危険性を、国民の多くは、果たして認識しているだろうか。
 
天皇制のあり方、是非、に関する大いなる議論は大歓迎であるし、日本文化の、ある一面をになっていることは確かであるので、その存続も含めて、国民に判断を求めることが必要と考える、決して、時の権力者が、密室で勝手に決めてよい性格のものでない。
 
その理由は、お分かりのことと思うが、天皇制、は時の権力者の思惑で、悪用されてきた歴史があるからだ。
 
その行き着く先が、先の愚かしい太平洋戦争での大敗北と、多くの国民の命が失われたという結末だった。
 
天皇国家元首に据えることで、天皇に権限を集中させようと思えば可能となるだろう。
 
そこが最も警戒を要する点なのである。
 
この重大事案を、先の大戦の反省もなく、天皇制是非の議論なしに、強引に憲法に載せようとする自民党とは、国民の生命財産を全く省みることのない、歪んだ国粋主義に犯された恐ろしい政党である。
 
私の愛する美しい国を、原発利権で蹂躙し、あげく、人類史上、最悪の原発事故を引き起こした主犯である無反省無痛の自民党、その邪悪さは一体何から生じるものなのだろうか。
 
以下に、その片棒を担ぐであろう、読売新聞より関連記事を転載する。
 


天皇は元首・集団的自衛権…自民が憲法改正草案

読売新聞 2月28日(火)11時33分配信
 自民党は27日、第2次憲法改正草案の原案をまとめた。

 2005年に策定した草案を大幅に改定し、武力攻撃やテロ、大規模災害などの緊急事態が発生した際、首相の権限を一時的に強化する緊急事態条項を新たに設けた。天皇国家元首と定めたほか、集団的自衛権の行使を認めている。

 原案では前文はすべて改め、日本国民は平和主義と国際協調に徹し、民主主義を基調とする世界の平和と繁栄のために貢献すると記した。

 第1章の「天皇」では、天皇を「日本国の元首」と定めるとともに、国旗国歌を尊重する規定も盛り込んだ。

 前回草案では改定しなかった9条1項については「自衛権の発動を妨げるものではない」との条文を追加。集団的自衛権の行使を認めた。自衛隊を「自衛軍」と位置づけ、軍法会議に当たる審判所を設置するとした。また、第9条3項を新設し、「国は、主権と独立を守るため、領土、領海及び領空を保全し、資源を確保し、環境を保全しなければならない」とした。

 第3章の「国民の権利と義務」では、基本的人権は「侵すことのできない永久の権利である」として、現行の「与えられる」という表現を改めた。選挙権については、日本国籍を有する成人による普通選挙とした。家族の尊重、在外国民の保護、犯罪被害者への配慮に関する規定も盛り込んだ。

 第4章の「国会」では、国会議員の選挙区定数は、人口以外の要素も勘案して定めるとした。

 第5章の「内閣」では、首相は最高指揮権者として自衛軍を指揮するとした。第9章の「改正」では、改正原案の衆参両院における議決要件を総議員の過半数に緩めた。

 緊急事態条項は、第8章の2として、新たに加えられた。首相は緊急事態を宣言し、内閣は法律と同一効果がある政令の制定、地方自治体の長に対する指示ができると定め、「何人も国などの指示に従う義務がある」とした。宣言が発せられた場合は衆院は解散できず、両院の議員の任期延長など特例を設けるとした。

 自民党は、党内議論を経て、4月28日のサンフランシスコ講和条約発効60周年までに成案をまとめる方針だ。